2021-10-09

こんにちは、ソラトピアの殿塚です。

前回は「パラグライダー体験」についてご説明しました。

【コラム】パラグライダー体験の種類とコツ

今回はパラグライダーの「タンデムフライト」について詳しくご紹介します。

タンデム英語: tandem

タンデムを調べると、「本来は直列二頭立の馬車(前後に二頭の馬を並べる)を指す。」とあります。

そこから転じて、前後の座席に二人で乗ることを「タンデム」と呼ぶようになりました。

バイクや自転車の二人乗り

カヤックの二人乗りなんかも「タンデム」です。

■どんなことをやるの?

タンデムフライトは、いきなり高い山の上からパイロットと一緒に飛びます!

バイクの2人乗りみたいなもので、乗せてもらう人は特に難しいことはしません。


↑ ↑ ↑ 姉妹校の長野県白馬村にある【パラトピア白馬五竜】のタンデム紹介ムービーです↑ ↑ ↑ 

バイクと違うのは、操縦者が後ろということです。

フライト中は「ハーネス」というシートに座ります。

ハーネスは体験者用とパイロット用に独立していますので、バイクのタンデムみたいに密着はしていません。

「タンデムフライトはしたいけど、殿塚さんのひざの上に乗るのは恥ずかしいです。」

と前に誤解されたことがあるので、念のためご説明しておきます。笑

■参加制限

タンデムフライトには、以下のような制限があります。

—- ご参加いただけない方 —-

・酒気帯びの方

・妊娠中の方

・心臓疾患のある方

・ひとりで走ることの出来ない方

・参加するにあたり、 支障のある症状をお持ちの方

—- 制限がある方 —-

・体重が軽い方

風が強い時に制限がかかります。

離着陸がふわふわっと楽にできる反面、飛行中の前進力は弱くなります。

グライダーのサイズを小さくして対応してくれるスクールもあります。

30kg以下がひとつの目安です。詳しくは参加スクールへご相談ください。

・体重が重い方

風が弱い時に制限がかかります。

離着陸のスピードが速く、リスクを伴うからです。

風が強めの時を狙ってのフライトになります。

90kg以上がひとつの目安です。詳しくは参加スクールへご相談ください。

■フライト条件

山に向かって吹く風が離陸上に入っていると、飛び立つことができます。

そのほかにも、気象の変化や体験者の体格や緊張度合いなど、様々なことを考慮してフライトの判断をしています。

離陸直前にフライト中止の判断をすることもありますが、それも安全のためですのでご理解くださいね。

■タンデムフライトの魅力

ファンタジー映画やアニメの中では、キャラクターが空を飛ぶシーンが必ず出てきます。

最近はドローンによる空撮で、空からの映像もよく目にするようになりました。

「空を飛んだら、あんな感じなんだろうな。」

なんとなくイメージは持っていると思います。

でもそれはあくまでイメージであり、リアルではありません。

タンデムフライトならリアルな感覚を知ることができます。

しかも思いのほか簡単に。

空を飛ぶことに憧れがある方、今までにない感動を味わいたい方は、ぜひタンデムフライトに挑戦してください。

ソラトピアスタッフの尾崎は愛犬ともタンデムしています♪

■体験者がタンデムで飛ぶときのコツ

3つの段階に分けてご説明します。

・離陸(テイクオフ)

・空中

・着陸(ランディング)

 

・テイクオフ(離陸)

タンデムパイロットとベルトで繋がるので、一緒に動く必要があります。

難しいことはありません。基本的には離陸する方向に走り続けていれば大丈夫です。

テイクオフの行程は「ライズアップ」と「加速」の2つに分かれています。

ライズアップとは、地面に置いてあるグライダーに風を当てて、頭上まで上げる動作のことです。

2人を持ち上げるだけの大きさがあるグライダーですから、風をはらむとそれなりの重さがあります。

ライズアップが完了したら加速します。

飛行機の離陸と同様、飛ぶ速度までしっかり走りましょう!

 

悪い例

*走るのをやめてしまう「飛び乗り」

加速をしていくと、最後には体が浮き上がります。

浮く直前には「浮きそう!」という瞬間があります。

例えば、体重60kgの人が50kg分パラグライダーに吊り上げられた時です。

強く吊られている感じがするので、初めての方は「もう浮いたんじゃないか?」と錯覚します。

そして「もう浮いた」と思った体験者は、走ることをやめてしまいます。

でも実際はどうでしょう?

60kg-50kgで、10kg持ち上げるチカラが足りません。わずかに加速不足です。

速度が足りないパラグライダーはゆっくり下がります。

そしてハーネスのお尻が地面に着いてしまうとさらに減速し、体験者はズザザザザーと草の坂を滑っていきます。

「もう浮いた!?」と思ってもあと少しだけ加速して、しっかり走り抜けることがポイントです。

はじめての体験ですから、浮き出すタイミングはわかりません。

ただただ走り続けましょう。

理想は「走り続けていたら、いつのまにか飛んでいた!」です。

空に向かって走り抜ける気持ちで走り抜けましょう。

・空中

*座る

離陸後、安定飛行に入ったらハーネスに座ります。

焦って座ろうとする方が多いですが、「飛んだら座る。飛んだら座る。」と考えていると、加速時に「飛び乗り」をする原因となります。

決して焦る必要はありません。

インストラクターの指示が出てから座るようにしましょう。

*眺める

フライト中は空からの眺めを楽しみましょう。

いままで経験したことのない眺めがあなたを待っています!!

注意点としては、風の波により飛行中は多少の揺れが発生することがあります。

どれくらい揺れるかは、その時の風によります。

心配な方は、酔い止め薬を用意しておきましょう。

また、酔いやすい方は以下のことに気をつけましょう。

・視線は遠くに

はじめて飛んだ方は足元が気になりがちで、下を覗き込むような体制をよくとります。

しかし下を見ながら飛行すると、平衡感覚が失われ酔いやすくなります。

酔いやすい方は、視線はなるべく遠くを眺めると良いでしょう。

・画面を見過ぎない

はじめて飛んだ記念に写真や動画を撮影しておきたいものですよね。

しかし、カメラの画面をずっと覗き込んでいると酔いやすい傾向にあります。

画面を見過ぎないように気をつけましょう。

レンズ越しも良いですが、ぜひ自身の目で空からの景色を楽しんでみてください。

ずっと画面を見てたらもったいないですよ!!

*撮影する

撮影する場合の注意点です。

※安全を考慮し撮影が禁止されている場合があります。

・パイロットが撮影してくれる場合

GoProなどのアクションカメラでパイロットが撮影してくれます。

撮影されたデータは、フライト後に購入することができます。

・自分で撮影する場合

自分で撮影する場合、落下対策を取ることが必須です。

大きな事故につながる恐れがありますし、落下したカメラなどはまず回収不可能です。

撮影したい場合は、しっかりしたストラップを用意しましょう。

その上で問題がないか、必ずパイロットに確認してください。

スマホで撮影をしたい場合は、防水ケースに入れるなどしてスマホが絶対に落ちないような対策をしましょう。

スマホが壊れたら困りますもんね。

 

・手袋

軍手だとスマホが反応してくれません。

スマホ対応の手袋を用意すると良いでしょう。

軍手の親指、人差し指の先端をハサミで切ってしまうのも一つの方法です。

・画角

前を撮るときは、自分の足を入れると飛んでる感が出ます。

■服装は?

離着陸の際に走るので、動きやすい服装にしましょう。

ただし、パラグライダー体験ほどアクティブな服装じゃなくても大丈夫です。

転ぶ可能性もあるので、すり傷などが出来にくいよう長袖長ズボンが望ましいです。

夏は離陸準備までは半袖でOKです。

パーカーやラッシュガードなど、サッと羽織れる薄手の長袖があると良いですね。

春秋は飛行中に思いのほか寒くなることがあります。

高度が高いことと、風を受けることが原因です。

受付時にはちょうど良くても、山に上がるときにはプラス1枚着れるものを持っていきましょう。

冬はとにかく暖かい服装で参加しましょう。

靴は走りやすく脱げにくいスニーカーなどでOKです。

ゆるいと離陸時に脱げてしまうことがあるので、準備段階でしっかり靴紐を結びましょう。

 

■ベストシーズンはいつ?

地域によって異なりますが、秋(9月〜11月)が良いシーズンのところが多いです。

避暑地になるような高原エリアでは、夏が良いシーズンのところもあります。

とはいえパラグライダーは天気と風しだい。

良いシーズンを狙って予約しても、雨で中止となることもあります。

飛びたくなったときが飛びどきです!!

飛びたくなったら、まずは予約してみましょう!!

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