2013-09-24

 

ようやく、念願の、待望の、切望のフリースタイルグライダー「ZETA」に試乗することが出来ました!

いや~、いつもの流れだとキドちゃんが試乗できるのは発売から半年後...

とか良くあるパターンなのですが、今回は上の方々のお計らいで早めに乗る事が出来ました♪

ありがとうございました~m(_ _)m

 

因みにフリースタイルグライダーって何じゃらほい?って方は

この辺とかこの辺をお読み下さい。

テクニカルデータはアドバンス本国サイトをどうぞ。

まぁ、要するに今までのパラグライダーより運動性の高い

アクロバティックにも適した機体なんですが、

アクロ=危ない と感じる方はいませんか?

実はキドちゃんもその一人でした。

今でもマヌーバーはそんなに好きではありません。

ですが、現在はフリースタイルというジャンルが確立し、

どうもパラグライダーが違う形で進化した様です。

その辺も含めてレポート出来ればと思いますので、

毎度の長文で恐縮ですが、是非お読み頂ければと思います。

 

 

ハイ、毎度のハイクアップフライトでございます。

午前中に雑用を済ませ、午後からハイクアップをし、

なんだかんだで15時頃テイクオフにて準備です。

広げた感じ。今時の機体らしくリーディング周りは既に出来上がってます。
全体的には新アドバンスカラーデザインですが、
翼端後縁の配色の切り替えしがZETA特有です。

小さいアドバンスマークの集合体による大きなアドバンスマークがとってもオサレ!?
これも今のところZETA特有。

昨年のパイに続く新ラインナップにドキがムネムネ♪

 

ハイ、勘の良い方は既にご存知?だと思いますが、ZETAEPSILON7はとっても良く似ています。

多分うり3つくらい良く似ています。ウリ坊もびっくり!?

一体全体どこがどう違うのか?は企業秘密らしいので詳しくは分かりませんが、

発売時期も近く、テクニカルデータもかなり共通しているので、基本設計は同じなのかな?

まぁ、下手な詮索をするとヒットマンに狙われてしまうらしい?ので

取り敢えず飛んでみましょう!

 

『ライズアップ&テイクオフ』

なんとなく東~北東風2~3m/s前後。南東TOにはアゲンスト成分の風は入っていません。

サイドの風が無風に近づいたタイミングでライズアップ!

するとライザーとラインを通して丁度良い手応えの先にしっかりとした剛性感を持ったキャノピーの存在感がはっきりと伝わってきました。

これはまさしくイプシロン7のそれ。

しかし少しキャノピーが遠い?というか小さい感じ。

風は良くはなくても、スルスルと適度な軽さで丁度良く頭上に来るライズアップ特性もイプシロン7と同じ。

そして加速!イプシロン7と同じく滑らかでスムーズな揚力の増加を感じますが、

翼面積が小さい(21㎡)せいと、トリムスピードが速い(38~43km/h)ので、

向かい風でなければ、ノーマルグライダーよりしっかりと走る必要はありそうです。

因みに自分の装備は85kg(丁度真ん中)なので理論上はトリムで40.5km/h位なのかな。

 

『フライト&旋回』

まず感じるのは安定してるというか、小さい翼に大きい荷重がかかって、ガッチリしてる感じ。

むしろノーマルグライダーより、乱流とかは潰れずに乗り越えてくれそうです。

そういう意味ではむしろ安心に飛べそうです。

そしてやっぱりフルグライドは早い。なんとなくパラというよりハングなスピード感です。

それと共に沈下も若干増してるかな?

そして旋回。いつもの間隔でブレークを引いたら、グインとバンクがかかって機首が下方を向く感じ。

そしてピッチング・ローリングの時の様な沈下による加速が起こります。

思わず「おー!」っと焦ると共に「流石フリースタイル!」と思わず笑いが込み上げてきました。

PAI19も相当曲がりましたが、ZETAの方が曲がるかな。ちょっと特性が違いますが。

普通に曲がるだけならブレーク操作(ストローク量)はノーマルグライダーの半分ない位で十分な様です。

 

『ソアリング』

飛んでいた機体がみんな降りてしまったので、半ば諦めていたのですが、どうやら弱いリッジリフトがある様です。

粘ってみようと8の字をしましたが、普通に曲がるとバンクやピッチが大きくなって効率が良くない様です。

工夫してみたところ、体重移動は普段より大きくし、内ブレークは普段の1/3(5cm)位、外ブレークも必要に応じて少し抑えると効率良く粘れる様でした。

そのうち粘りづらくなってきたので、LDに向かいだしたところ、ゴツゴツっとサーマルの手応え。

始めはグインっと曲がり過ぎてましたが、先ほどの曲げ方に近付けると次第にトップアウト。ちゃんと上がりました。

そして、後から出てきた機体とも少し絡みましたが、浮きに大きな差はないようでした。

「小さい機体で更に重く乗ったら浮かない」がある程度今までの常識の様に思っていましたが、

どうやら設計の進化によって、完全に昔の話になってしまった様です。

便利な世の中になったもんです。長生きはしてみるもんですな。

 

『アクセル・ピッチング・ローリング・スパイラル』

アクセルの使用感もイプシロン7に似ています。

ハーフまでは安定感たっぷりのスムーズな加速。フルは充分なスピード感。

というかトリムが早い分、スピード感も高いですね。

ピッチングはかなり安定している様に思います。

これもある意味イプシロン7に似ています。

しかし旋回性の良さで気付いた様にローリングは良く入ります。

ターンの後の沈下加速もとても強いです。

いきなりローリングするのはちょっとオススメできないかも。

でも慣れてきたら気持ち良くなりそうです!

そしてスパイラル。これも更に良く入ります。

多分重く乗って一気に入れたら回復が相当シビアになると思いますので要注意です。

もちろん慣れたら気持ち良いを通り越すとおもいますが...ウフフ☆

 

『ランディング』

LDはほぼ無風~弱い北東風。

場周で入りましたが、やはり速度が少し早い様です。

フレアータイミングも大事ですが、地面すれすれに滑らすピッチコントロールがあるとより安心です。

 

『まとめ』

昔のアクロバット(曲芸飛行)では、小さいコンペ機を重く乗っていたようですが、

その後、アクロ機というジャンルが生まれ、カイトやスピードパラからの技術も融合し、

どうやら最近ではフリースタイルというジャンルで

安全にアクロバットがしやすいグライダーになってきたようですね。

それはマヌーバー入門者にも最適で、アクティブな操作を楽しみながら

正確なハンドリング技術を身に付ける事が出来るステップアップの為の翼。

もちろん従来のソアリングも可能でパラの魅力を大きく広げてくれる機体になりました。

「自分はアクロは興味ないから...」で敬遠していたら本当に勿体ない!

機会がありましたら、是非ZETAで遊んでみて下さい。

きっと驚きと興奮で楽しいフライトが出来ると思いますよ~☆

 

Soratopiaつくば インストラクター 城所

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