GW10連休!平成から令和へ
時代の幕開けをタイで迎えてきました!
ひとまず大量の画像だけ載せまーす!
ここ最近、タイではXCフライトが熱いという。
XCイベントでは世界中から200人近いパイロットが訪れ、エリアレコードは200km!
あるパイロットは言った。「カオサダオでは100km以下はぶっ飛びだよ。」「雲で上がって、グライドして、雲で上がって、グライドして、簡単すぎてつまらない。」
カオサダオのXCベストシーズンは4月上旬。足尾エリアと同じですね。5月初旬は少し遅めなのですが、参加者の皆さんのお休みを考慮するとGWになってしまいます。
タイのコーディネイトをしてくれたのは、タイ在住7年の蓮田さん。蓮田さん曰く「5月でもコンディションが良ければ100kmは飛べるよ。」とのこと。
そんなまことしやかな話を確かめるべくGW10連休、平成最後の日にタイへと飛び立ちました。
初日
肌寒い日本から常夏の国タイへ
空港ではセンダーオさんが日本語ボードを持ってお出迎え。微笑みの国に来たなと感じます。
このツアーではセンダーオさんとタッさんの女性コンビがガイドをしてくれます。
タイバーツへの換金を終えて、いざカオサダオへ!と行きたいところだったのですが、カオサダオはイベントの時を除き土日しかXCに出られません。エリアの近くに軍の施設があり、平日は演習があるためです。
当初5月1日のメーデーはXCフライトOKという話もあったのですが、結論としてはNGとなったようです。
というわけで、バンコクからカオサダオとは逆方向にあるカオデンエリアに向かいました。10人乗りのワゴン車に5人分の荷物をぎっしり詰め込み出発!そしていきなり大渋滞!バンコクの人口は1600万人。高層ビルが立ち並び、人口1700万人の大阪と同じかそれ以上の大都会です。バイクよりも自動車が多く、慢性的な渋滞が問題となっています。
空港を出発したのが16時過ぎ。トイレ休憩を挟みながら、車はゆっくり走行中。初日の今日は平成最後の日。日付が変わると、新時代「令和」の幕開けです。タイの時差は2時間遅いため、現地時間の22時に乾杯をして令和を迎えたい我々。このまま渋滞のストレスでどんよりとした空気の車内で令和を迎えるのだろうか。。そんなことも頭をよぎりましたが、なんとか21時30分にホテル近くのレストランに到着!移動時間5時間かかったけど間に合って良かった!
と思ったのもつかの間。店員から「すでにオーダーストップだよ。」と告げられる。「あぁ、もうコンビニでビール買ってホテルで乾杯かな。」そう話していたらセンダーオさんが「もう1件近くにあるわ。」と言うのですぐに移動。これがアタリで、タイの田舎とは思えない洒落た雰囲気の素敵なお店♪無事みんなでカウントダウンからの乾杯で令和を迎えられたのでした。
2〜3日目 カオデンエリア
初日は夕方着の車移動だったため気づきませんでしたが、やっぱり暑い!朝から日差しがビンビンに来てます。蓮田さんと合流し、朝食を昨夜のレストランでとります。経営されているのはタイの方なのですが、海外からの観光客向けのようでした。目玉焼き&ソーセージのアメリカンブレックファーストからお粥やチャーハンといったアジア向けの朝食まで幅広いメニューがありました。カフェオレや中国茶も美味しい。ただしジュースはとっても甘い!レモンソーダを頼んだら、はちみつレモンのような甘さでした。クーラーの効いた涼しい部屋で美味しい朝食をいただき、あまりタイっぽさのない2日目のスタートです。
コンビニに寄って、水とランチを購入します。セブンイレブンがたくさんありました。お店のつくりは日本とほとんど変わらず、掃除も行き届いてきれいです。レジも日本と同様にPOSシステムが導入されています。棚には日本でおなじみの日用品・お菓子がたくさんありました。化粧品は韓国製品も多かったです。
菓子パンはややパサパサ感があり、喉が乾く感じ。おにぎりもありますが、日本人からするとまあまあといったところでしょうか。美味しかったのは、レンジで温めるタイプのホットサンド。個人的にはゼリー飲料が便利でした。温まっても気にならないし、喉が渇いていてもスッと入る。ビタミン補給にもぴったりでした。
ここでの物価は日本の三分の一くらい。1バーツ3.5円くらいで、コンビニでは色々買っても100バーツ350円程度でした。
朝のカオデンエリアは青空が広がり、周辺の土地は土がよく乾燥していて、良いサーマルが期待できそうです。
9時にはもう30度を越えようかという暑さ。それでもみんな長袖です。「日差しが強すぎるから、半袖ではなく薄手の長袖がいいよ」と蓮田さんからアドバイスをもらっていたので。
エリアに移動するとランディングには茅葺き屋根の東屋がポツンとあるだけ。そこでエリア管理者のOOさんがお出迎えしてくれました。御年64歳。バンコクから200km離れた田舎でエリアを開拓し、英語で外国人フライヤーを迎え入れてます。20円前に初めてタイでパラグライダーで飛んだグループの一員だったそうです。前回カオデンに来た時もお会いしましたが、彼女のバイタリティには刺激をもらいました。(右から2番目がOOさん)
彼女の運転するピックアップトラックに乗ってテイクオフへ向かいます。海外らしく、荷台にも人が乗ります。途中、4WDのローギアで上がるような道を土埃をあげて爆走していきます。ランディングからテイクオフまでは40分程度です。
いよいよタイの初フライトです。カオデンの標高差は200m程度しかありませんが、徐々に湧き出す積雲がグッドコンディションを予感させます。コンディションが良ければ、カオデンでも100km程度のXCフライトが出来るそうです。
汗をぬぐいながら準備を進めます。
風はテイクオフに対して右斜め45°くらいで強め。XCするには良い風向きです。
みなさん続々とテイクオフしますが、低い位置でのサーマルに乗るのに苦労します。
それでもだんだんと積雲が湧いてきて、クロカンに出れそうなコンディションに!!
サーマルトップは1700m
北方向へクロカンに向かいます。
異国の地での初クロカン。日本とは違う景色のフラットランドが広がります。
青空と雲のコントラストもキレイです。
発達した積雲の下を乗り継いでいきますが、次第に北風が強くなり行く手を阻まれます。
積雲はどんどん大きくなり、にわか雨を降らすほどに。
結局、距離は2日間でMAX12kmでしたが、肩慣らしにちょうど良かった、かな?
パラグライダーが飛んでくるのはタイでもとても珍しいようです。
子供たちが興味津々でついてきます。ご挨拶がてらにアメやお菓子をあげるととても喜んでくれました。
そのうち袋に紐をつけて走りまわり出しました。パラグライダー気分を味わってるようです。
もしかしたら未来のフライヤーになるかもしれませんね。
4日目 バンコクへ
カオデンからカオサダオはバンコクを挟んで反対側。車で6時間ほどです。
今日は観光しながらバンコクのホテルを目指します。
観光場所はガイドにお任せ。みんなどこに行くかも分かっていません。
最初に着いたのはカオデンから車で1時間もかからない場所。サルが沢山いたので「モンキーパークかなー」なんて思っていたら大違い。
洞窟の中に大きな仏像や涅槃像があるタイで最も有名な鍾乳洞の一つ「カオ・ルアン洞窟寺院」でした。
20mほどの階段を降りていくとフットサルが出来そうなくらい広々とした講堂がありました。
穴の空いた天井からは光が差し込み神秘的な雰囲気。
朝一に行ったせいなのか、貸切だったのでゆっくり見学できてラッキーでした。
次に向かったのは「メークロン市場」
ここは線路の間際に屋台が立ち並び、サイレンが鳴ると急いで片付けて電車の通貨に備えるという、とても珍しい市場です。
電車の通過時刻に合わせて、駐車場から灼熱の中歩いていきます。
線路付近は大混雑。みんながスマホ片手に電車を待ち構えています。
踏み切りが鳴り、電車が近づいてきました。
電車は想像よりかなりゆっくり、歩きくらいの速度で近づいてきます。
たくさんの人たちが電車の横で写真を撮っていますが、中には電車の前で撮ろうとする人も。
警察官の怒号が飛び交います。そりゃそうですよね。危ない危ない。
歴史のある光景だと思うのですが、いつか規制されて近寄れなくなるのではないかと心配です。
バンコクにほど近い場所にある水上マーケット。市場の周りをぐるっと川が流れていて、お客は船に乗って買い物を楽しむことができます。強引な客引きは、フックの付いた棒で船を引き寄せてお土産を売りつけようとします。
マンゴーなどの果物、帽子、象の人形、絵、洋服、ジュースにビール、串焼き。
色んなものが並んでいます。
ただ船の上で商品を吟味したり、値切ったりする余裕は無かったです。
喉が乾いたのでコーラは買いました。
350ml缶1本40バーツ、日本円でおそよ150円。コンビニなどでは15バーツ50円程で売られているので3倍です。さすが観光地価格。
エンジン付きでグングン移動 するボートもありましたが、僕らの乗った船頭さんが手漕ぎするボートのほうが情緒があって良かったなと思いました。
ボートを降りて市場内を散策すると、大きなヘビを首に巻いた男性が客引きしています。
ニシキヘビと写真を撮ろう!
金色のヘビが縁起が良さそうだったので、巻いておきました。ヒンヤリするかなーと思ったら、気温とお兄さんの体温で変温動物のヘビはぬるくなっていました。
夕方にはバンコク市内に到着。
三大寺院を巡ります。
しかし王宮であるワット・プラケーオは、新国王の戴冠式を翌日に控えているため立ち入り禁止となっていました。
「タイも新国王になるんだね!日本も新天皇になったし、どちらもめでたいね!」
そう話しかけましたが、ガイドはなんだか浮かない顔をしています。
前国王は国民から絶大な人気を誇っていたのですが、新国王はそうでもないようで。
不敬罪があるので公共の場で口にするのははばかられるようです。
どんな国王なのか気になるかたは「タイ 新国王」で検索してください。
ワット・アルン
アルンとは「暁」という意味で、三島由紀夫の小説「暁の寺」のモデルになっているそうです。
大小様々な陶磁器を埋め込んで独創的なデザインをしており、白く美しい仏塔です。
渡し船に乗ってチャオプラヤー川の対岸にあるワット・ポーへ
ワット・ポーには有名な涅槃像があります。
全長46m、高さ15mと巨大な黄金の涅槃像はすっぽり建物の中に収まっていて、きれいに全体を見ることはできません。
柱の隙間が撮影スポットとなるので、顔の前、足の裏は撮影待ちで混雑しています。
ぐるっと涅槃像の周りを一周すると、ワット・ポーの見所は抑えたなという気分になります。
ワット・ポーの敷地はとても広く、たくさんの仏像、仏塔、寺など他にも見所はたくさんあるのですが、何せ暑い!
熱中症になってしまいそうなのでワット・ポー散策は早めに切り上げ、ちょっとオシャレなルーフトップバーでひと休み
川沿いにあり、三大寺院を眺めながらゆったりと過ごすことが出来ます。
吹き抜ける風が気持ちいい 。眺めと冷えたドリンクが最高です。
この日はバンコクに宿泊
ホテルの近くに美味しい日本の居酒屋があるので、タイ料理の中休み。
なんでも店長さんは元PL学園の高校球児とのこと。料理はクオリティが高く、日本の居酒屋と何の遜色も無し!一番絞りに枝豆にだし巻き卵!最高!日本では食べられなくなった牛のレバ刺しがあったのはとても嬉しかったです。美味しかったー
ガイドの情報によると、明日のカオサダオは早めに雨が降るらしい。
いいフライトが出来なそうなので、アユタヤ観光に予定を変更しました。
5日目 アユタヤ
バンコクから北へ2時間ほど車を走らせ、アユタヤに到着。
暑い! バンコクに輪をかけて暑い。
帽子を被らずに日差しを受けようものなら、あっという間に熱中症になってしまいそう。
ここは1351年から1767年までの417年間、アユタヤ王朝としてタイの中心であり続けた都市の遺跡です。
ビルマ軍の攻撃でところどころ破壊されているのが歴史を感じさせます。
特に仏像は頭がないものがほとんどです。ビルマ軍が仏教の信仰心を挫かせるために破壊したそうです。
当時の姿をつたえる荘厳な遺跡群は、1991年にユネスコ世界遺産に登録され歴史公園として整備されています。
日本語での注意書き。
昔の観光客がいろいろやっていたのが目に浮かびます。
アイスキャンディーで一休み。
昔懐かしい感じの味でした。
アユタヤでの見所の一つが、木の根に包まれた仏像の顔。
その姿はテレビやネットで頻繁に取り上げられ、広く世界に知られています。
ビルマ軍が破壊した、無惨な姿の仏像の頭。哀れに思った村人が壁に立てかけたところ、長い年月をかけて木の根が優しく包み込んでいったといいます。
ただこれが思っていたより小さい。勝手な想像で鎌倉の大仏の頭くらいの大きさだと思っていたので、ちょっとびっくり。
ガイド曰く、「マーライオンと同じ印象を受けるよね。」とのことでした。
最後に向かったのは「ワット・ヤイ・チャイ・モンコン」
ここには大きな仏塔と涅槃仏があります。
一番大きな仏塔の上には階段で上がることができます。
仏像や涅槃像には黄色い布が巻かれています。お坊さんの袈裟も黄色。タイでは黄色が気高い色なんですね。
新国王の戴冠式への祝意を示すため、式の前後は黄色の服を着用するよう奨励されていたようです。
どうりで黄色いタイ人グループが多いと思った。
屋外にある大きな涅槃像
ストリートファイター2のサガットステージを彷彿させます。
タイガーアッパーカット!とはしゃぎたかったのですが、そんな雰囲気の場所ではなかったので自重しました。
タイガーアパカッ!!
ペチャブリー、バンコク、アユタヤとこれでもかというくらい観光を満喫したので、いよいよカオサダオに向かいます。
アユタヤからカオサダオまでは車で2時間程。
途中、エビが人気の市場でランチをとります。
市場にはいろんな魚や貝の水槽が並んでいます。
カブトガニも売ってる!?
BBQで焼かれた美味しそうなエビが大量に出てきます。
実はこのエビは海ではなく地元の川で獲れるのだそうです。
手が長くて青いエビ。名前は聞くの忘れました。
このエビがとても美味しく、お店はほぼ満員。
アユタヤ近郊の人気店なのだそうです。エビ以外のメニューも美味しかったですよ。
6日目 カオサダオ
さあ、いよいよ旅の最終目的地カオサダオにやってきました。
天気は快晴!雲もわき出していて、サーマルコンディションが期待できそうです。
ガイドの蓮田さんからエリア情報を入念に確認し、テイクオフのタイミングを見計らいます。
エリアには僕たちの他にも、ノルウェーやマケドニアからのフライヤーが訪れています。
いまやカオサダオは世界的に知名度の高いエリアになったようです。
日向は暑いので、極力日陰で準備を進めます。
だんだんコンディションが良くなってきたかなーと思って飛んでみたら、数名がぶっ飛んでいきました。
ランディングの周りの畑、上から見ると分からないのですが、芋の葉っぱが太さ2〜3cmの添え木に支えられています。
ここにグライダーがかぶってしまうと、ラインが絡んで取るのがとても大変!灼熱の太陽の下での作業はしんどいです。
はじめは渋かったコンディションもだんだんと良くなっていきました。
昼過ぎにはとても分かりやすいクラウドストリートができあがり、タイミングよく乗れた方は87kmのクロカンをすることができました!
少しタイミングが合わなかった方も60kmほどのクロカン。
軽々100km!とはいきませんでしたが、エリアのポテンシャルは感じることができました。
広いフラットランドで降ろせる場所もたくさんあり、高度も2,000m近くまで上がり、クロカンしやすいエリアでした。
地元の方もとても親切であたたかい
畑から近くの売店まで車で連れて行ってくれたりもしました。
7日目 帰国
車で3時間ほどかけて空港へ向かいます。
平成から令和へと時代の変わった日本へ帰りましょう。
今回のツアーはガイドの皆さんのおかげで、フライトも観光も食事もとことん楽しむことができました。
変化するスケジュールに合わせてホテルを調整してくれたのは、素晴らしい仕事ぶりでした。
ホテルもキレイなところばかりでしたしね。
タイにはまだまだ素敵なエリアがあると聞いています。
クロカンでもリゾートフライトでも、タイは飛びにいく価値ありですよ!!