こんにちは、殿塚です。
今週末は台風ですね。残念ながら明日もフライトは厳しそうです。
パラグライダーで台風に巻き込まれたら大変ですからね!
北朝鮮に不時着してしまうかもしれません!
というわけで、今回はいよいよ最終話の考察です。
【最終話のパラグライダーシーンはリアリティ高い!凄いとこ飛んでる!】
※以降ネタバレを含みます。ご注意ください。
最終話ではスイスに滞在中のセリがパラグライダーで飛ぶシーンがあります。最終話でもかなり終盤、クライマックスですね。
目次
■トップ オブ ヨーロッパ から離陸してる!
■セリの飛行ルートは?
■ジョンヒョクはなぜ山の上にいた?
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■トップ オブ ヨーロッパ から離陸してる!
最終話でセリは雪の上から離陸しています。
ここはユングフラグヨッホ展望台です。
ヨーロッパで最も高い標高3571mにある展望台で「Top of Europe 」のキャッチコピーが有名です。
なんと、この展望台には山岳鉄道で行くことができます!
富士山の山頂近くまで電車で行けちゃうんだからスイスは凄いですね。さすが山岳リゾートの国です。
麓の町インターラーケンから展望台までの電車代は往復210スイスフラン。
日本円で約25,000円です。
なぜ電車代をインターラーケンから計算したかというと、セリが泊まっているのはインターラーケンにあるビクトリアホテルだからです。
インターラーケンの街中にはサッカーコート2〜3面分もの大きな広場があり、パラグライダーの着陸場になっています。
その広場の真横にあるのがビクトリアホテル。ドラマの中では演奏会の会場になっています。
由緒ある五つ星ホテルなので、セリはここに泊まっていたとみて間違いないでしょう。
ユングフラグヨッホのある標高3500mともなると基本的に風が強いです。また空気が薄いため浮く力が弱く、標高が上がるほど離陸が難しくなります。
離陸できるタイミングはかなり限られます。
時期にもよりますが、10日に1日くらいでしょう。
セリはスイスでは優秀なフライトガイドから気象情報を入手していたようですね。
■セリの飛行ルートは?
ユングフラグフラウヨッホ→アイガー北壁→グリンデルワルド上空→フィルスト(着陸地点)と推測されます。
直線距離で16kmほどあるため、あの場所に降りるためには途中で上昇気流に乗る必要があります。
上昇気流で舞い上がって飛ぶことを、専門用語でソアリン(soaring)と言います。
2019年ディズニーランドのイベントにありましたね!
山岳鉄道の始発は山の上に8:50着
そこから移動して準備して、離陸時間は9:30
20分山肌を飛んで、グリンデルワルドの町の上でソアリンして、着陸したのは10:30〜11:00の間と推測します。
上昇気流は気温とともに強くなります。
着陸地点は標高2100mという高い位置にあるので、10:30くらいにならないとそこまで飛んで上がれないという計算です。
なぜ標高2100mの山の上に降りたのかは謎です。普通なら谷の中に降りますからね。セリのちょっとした気まぐれだったのかも知れません。
予想フライトタイムは1時間30分程度。
最高に楽しいフライトだった事でしょう!
ちなみに
着陸地点から見える氷河の上に、物凄い強風「フェーン」の到来をつげる雲が見えます。
富士山の笠雲のようなものです。
あと1時間降りるのが遅かったら、セリはまたどこかに不時着していたかもしれませんね!
ーー10/11追記ーーー
この記事を読んだN島氏から以下のようなLINEがきました。
「まずグリンデル上の尾根下の東面伐採地で、弱い上昇気流に乗って30分掛けて山より高く上げて、フィルスト尾根に移動して、東面で暫くソアリングしてトップランてとこでしょうか。」
あのN島氏が真面目に考えてるのが面白かったので追記しときます 笑
分かるかたのみお楽しみください!
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■ジョンヒョクはなぜ山の上にいた?
セリはフィルストの離陸場に着地しました。
「離陸」場に「着地」??
パラグライダーの上手な人は、たまに山の上に降りる事があります。(トップランディングと言います。)
山の下に降りてしまうと、もう一回飛ぶためにはまた山を上がらないといけないので、休憩するために降りることがあります。
離陸上は標高2100mにあり、麓の町グリンデルワルドからゴンドラを乗り継いで上がっていかなければなりません。
片道25分 31スイスフラン(約3,600円)です。
ジョンヒョクはこの「離陸場」にいたことになります。
パラグライダーは山から飛んで、平野(谷の中)に降りるのが基本です。
グリンデルワルドには2ヶ所の着陸場があります。セリが飛んでいるのを知っていたなら、どちらかの着陸場で待っている方が自然です。
赤丸のあたりが着陸場
ジョンヒョクはなぜわざわざ山に上がって離陸場にいたのでしょうか?
僕の勝手な想像ですが、ジョンヒョクはきっとセリと同じ景色を見たかったのでしょう。
フィルストは目の前にアイガー北壁がドーンと見える、スイスで最もメジャーな離陸場ですからね。セリも沢山ここから飛んだことでしょう。
離陸場の近くにはレストハウスがあり、食事もできます。車で行ったり、ゴンドラからちょっと歩いたりしていく離陸場が多い中、フィルストは最も観光客が見に行きやすい離陸場とも言えます。
スイスにたどり着いたジョンヒョクは、セリがよく飛び立っていたであろう場所に行きたかったんですね。
そしたらなんとセリが降りて来た!なんと運命的!
感動の再会です!
抱き合う二人。
背景には美しいアルプスの山々。
絵になりますね〜!
ジョンヒョクが離陸場を見学しに行き、セリが気まぐれに山の上に降りたおかげで、あの壮大な景色のクライマックスシーンが生まれたわけですね。
一見不自然な状況でしたが、考えてみると決して演出のためだけに山の上での再会にしたわけではなかったのです。決して。
もし仮に、再会が谷の中の着陸場だったら、
周りにあるのは民家と道路と工場。
ちょっと地味(笑)
2019年はスイスに飛びに行き、この場所からもフライトしました。
最高の景色でしたよ!
愛の不時着ほどドラマティックなことは起こりませんが、空を飛ぶと凄い景色が見れて、感動できることが沢山あります。
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風はなぜ吹くと思う?
通り抜けるためよ
立ち止まらずにね
風が吹いてこそ
私は飛んでいける
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セリがハマったパラグライダー
あなたも体験してみませんか?
1、愛の不時着 ~パラグライダーシーンの考察その①~
第1話 『 パラグライダーシーンのリアリティは高い(一部除く) 』
2、愛の不時着 ~パラグライダーシーンの考察その②~
第4話 『 パラグライダーシーンはリアリティ低い!パラグライダー視点だとツッコミどころ満載! 』
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3、愛の不時着 ~パラグライダーシーンの考察その③~
第16話 『 最終話のパラグライダーシーンはリアリティ高い!凄いとこ飛んでる! 』